民間医療保険はそもそも、万が一、病気になったりケガをして入院をしたとき、公的医療保険だけではカバーできないリスクを補うものです。それも特に、お金のリスクをカバーするもの病気やケガに対する備えは、医療保険だけではありませんです。

し力しお金のリスクをカバーする方法は他にも考えられます。たとえば、貯金があれば、そこから医療費の自己負担分を出すことができるでしょうし、親や親戚から援助してもらうこともあるでしょう。さらに言えば、病気になったりケガをしたときに直面する問題は、お金のことばかりとは限見舞いに来てくれたり手助套けしてくれる人がいなくて心細かった」「もっと普段から気をつけておけばよかった」こうした病気やケガに対するいろいろな備えを私は、「医療保障ボートフォリオ」と名づけています。

「ポートフォリオ」とは、元々携帯用の書類入れのことで、それが転じて投資や資産運用における投資対象、運用対象の組み合わせのことをいいます。病気やケガに対する備えにもこの発想を応用し、いろいろな備えを組み合わせるのです。たとえば、医療に関する正確な知識や情報を得るために、信頼のおける主治医を持つ。

不幸にして大病を患ったとき、医師と良好な関係を築き、納得のいく治療を受けるためのコミュニケーション能力や、どのような治療を選択するのか自分で決める能力を身に付けておく。あるいは、困ったときに力になってくれる家族、友人、知人などの人的ネットワークを確保しておく。これらも、とても大切な医療保障です。

「民間医療保険」は、こうした「医療保障ポートフォリオ」の一部に過ぎません。病気やケガに対するリスク、不安をきちんと踏まえ、自分にはどのような準備がすでにあるのか、そこにさらに何を付け加えるのかを検討しながら、「民間医療保険」の必要性や利用法を考えるべきなのです。

お金がないと、病気になったりケガをしたとき大変」とよく言いますが、具体的にどの程度の医療費がかかるのか知っていますか。親戚や知人の、あるいはその知り合いの、「入院して何百万円もかかった(らしいこという話を鵜呑みにし、ちょっと気になっているところに、「医療費負担は何百万円!」と書かれた民間医療保険の広告を見せられ、何の疑問も持たずに民間医療保険にまつしぐら。

でも、ちょっと待ってください。一口に何百万円と言ってもその内訳は何でしょう。その中には差額ベッド料やテレビ使用料などが含まれているかもしれませんし、本当に全額自分で負担したのかどうか、まったく不明です。もしかしたら、大部分は高額療養費として後から戻ってきているのかも知れません。